2010年03月12日

手柴SS

頬に掛かった茶色の髪を軽くかきあげると、くすぐったかったのか柴崎はまるで猫のように喉の奥を鳴らし手塚の胸に頭を擦り付けてきた。
その仕草があんまり可愛いものだから思わず抱きしめていた両手に力を込めると柴崎は「ちょっと痛いってば」と一転不機嫌そうな声で手塚を軽く睨みつけた。けれど100パーセント怒っているわけでもない、どこか甘えを含んだトーンに手塚はちゃんと気づいているから、ただ黙って柴崎の額に軽いキスを落とした。
「シャワー浴びないのか」
「うん、もーねむい…」
ふわあ、と柴崎が小さな欠伸を零す。指先にじんとだるさを感じながら手塚はちょっと飲み過ぎたなと反省した。柴崎は根性でメイクだけは落としたようだが、それで限界だったらしい。二人で服を脱ぎ散らかしたままベッドにダイブ。翌朝、皺になった服を見てきっと後悔するんだろうけれど、それでも今は。
「っん、ちょ、手塚っ!」
肩から落ちかけていたブラの肩紐に手を掛けそのまま下へと剥がす。抗う声は聞かずにふるりと揺れた胸の先を舌で舐め上げると柴崎がひくりと背を反らせた。
「ちょっと!ねむたいんだってば!」
「なあ、コロン変えただろ」
「え?…ああ、この間郁に誕生日プレゼントで新しい香水もらったの…ってそれがどうしたのよ」
「一瞬、知らない女かと思った」
「は?」
「このかおりもおぼえなきゃなんないんだな」
お前の肌の記憶と香りの記憶とそして甘い声の記憶は全て俺の脳内で結びついてるから。
「…手塚、もしかしてすごーく酔ってる?」
「そんなに酔ってない」
「酔ってないってゆーのは酔ってる証拠よ」
柴崎がはあ、とため息をついた。
「なあ、お前が欲しくてたまんない」
いつもは寡黙でクールな男が、珍しく酔って口にする言葉は恥ずかしい程の独占欲に満ちた言葉。
「麻子」
耳元で掠れた声で名前を呼ばれ、押し付けられる腰の熱に柴崎はそれを受け入れた快感を想像して柴崎は思わず小さく呻いた。
「っあーもー眠いっていってんのにい」
仕方ないわねえ。
可愛い、可愛い、あたしの男。
こんな可愛いおねだりをされたら、折れるしかないじゃないの。

「ねえ、一つだけお願い。シャワー浴びさせてよ」
「却下」

お前の香りを覚えるって言ったろ?

全部、俺に寄越して。

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お久しぶりです。唐突にSS。推敲なしの一発書きなんでいろいろご容赦。


ホントはこのブログもそろそろ閉鎖するかと思ってたんですが…いや、こんな更新ないとこ残しておいてもアレでしょう。それに私がいろいろジャンル掛け持ちすぎてブログの管理が出来てない。気の多いだめっこですみません。


まあでもホントに1年に1回かもしれないけど更新するかも知れないのでもう少し残します。

あと、余談(?)ですがありかわセンセーのHPに東京都の東京都青少年健全育成条例の改正案についての記事が載っています。転載はしませんが、図書館の悪い世界そのまんまの恐ろしい話なのでまだ知らないよという方は一度読んでみる事をおすすめします。
(でも詳しい事はあんまりよく分からないんですが…)

ニックネーム みお at 19:45| Comment(4) | ss | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月12日

過去出し

先日のプチ以降ここを覗いて下さっている方がいらっしゃるようで。ホントにありがとうございます。

特に新作はないんですが↓過去に某様達にメールで送った手柴の超小話です。メール整理してた時に出て来たので。多分まだ出してないよ、ね?ね?

もうすぐクリスマスですねー今年はイッタラの赤いお皿を手に入れたので玄関に飾ってます。中庭もイルミネーションで飾ったしああもうホントにクリスマスっぽい!い!

しかし図書館の人達はそんなイベントに関係なくお仕事してそうです…

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まったりと焼酎のグラスを傾けていた筈の柴崎が小さく肩を震わせた。
「なに?」
それは多分呆れの混じった笑いで、自覚はないけれど、多分、自分のことを笑ったの
だろう。
慣れない日本酒で軽く酔っていてもそのくらい判別できる理性はまだ充分に残ってい
る。だから手塚はごく短いセンテンスで右隣の相手に理由を問いかけた。
「あんたって、おかしいの」
今度は呆れでなくやや小馬鹿にしたような含みを感じて、手塚はむっと顔を顰めた。
「人の話聞いてた?」
「聞いてたし、ちゃんと会話してただろう」
ついさっき交したばかりの会話だ。今直ぐ復唱できる。

「おにーさーん、おかわり」
「おい、お前何杯目だ?歩けなくなったらどうするんだ」
「大丈夫だって。それにもし歩けなくてもあんたが送ってくれれば問題ないわよ」
「女子寮に送るのか?」
「あー誰かにみられるとちょーっと困るわよねえ」

「どうしよっか?」

そこで、俺はこう言ったのだ。
「すみません、おかわり止めてウーロン茶にして下さい」

復唱を終えると柴崎が指で丸を作った。
「100点。けど0点」
お待たせしましたー、と威勢のいい掛け声と共に氷をいっぱい浮かべたウ−ロン茶が
運ばれてきた。
「手塚って、実は意外にモテないわよね」
「なんだそれ」
「どうでもいいトコ鋭いのに、肝心な時に鈍いから」
グラスの表面をつうっと流れ落ちる水滴を柴崎が指でなぞる。
「帰らなくっても、いいって言ってるの」

「あ」


ニックネーム みお at 18:15| Comment(0) | ss | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月18日

御礼

下の記事にあったコピー本企画(?)は無事に読めたよ!という声をいただきました!良かったー!
拍手等でわざわざ感想を下さった方も本当にありがとうございました!泣ける!



ニックネーム みお at 18:39| Comment(0) | 呟き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

 

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